【プラチナエイジウォッチ】卒婚の「自由な奥さん」が夫の健康を気遣う理由(2019年5月号)
女性トレンドニュース
2019 Vol.24

INDEX
60歳以上の活動的なプラチナエイジのリアルな話題、ニーズ、インサイトを取り上げます。
卒婚の「自由な奥さん」が夫の健康を気遣う理由
将来推計人口によれば、今後60代女性は減少し、70代女性が増加する。
60代女性は、2015年938万人であったが、2020年に801万人となる。
一方70代女性は2015年に770万人であったものが、880万人になる。
これからは70代女性市場に注目すべきだ。
75歳からは後期高齢者と呼ばれることから、消費には消極的と思われがちであるが、女性で国内旅行、海外旅行に行く割合も、スポーツクラブに行く割合も最も高いのが70代である。
70代女性が活発なのは、時間的ゆとり、経済的ゆとりが最もあるからだろう。
70代になるとほとんどが仕事から引退し、親の介護もなくなり、子供も巣立つ。
幸福感も全年代を通じ最も高い。
70代女性の生活意識、消費行動を探るには、ペルソナが重要だ。
三菱総研ではシニアのリサーチコミュニティを運営している。
その中での70代女性の発言を分析すると、70代女性の生活意識、消費行動を特徴づける軸は、既婚か独身かの軸、家族(夫、子ども、孫)との親密さの軸であることがわかる。
この2軸で、4つのペルソナを設定した。
60代女性は、2015年938万人であったが、2020年に801万人となる。
一方70代女性は2015年に770万人であったものが、880万人になる。
これからは70代女性市場に注目すべきだ。
75歳からは後期高齢者と呼ばれることから、消費には消極的と思われがちであるが、女性で国内旅行、海外旅行に行く割合も、スポーツクラブに行く割合も最も高いのが70代である。
70代女性が活発なのは、時間的ゆとり、経済的ゆとりが最もあるからだろう。
70代になるとほとんどが仕事から引退し、親の介護もなくなり、子供も巣立つ。
幸福感も全年代を通じ最も高い。
70代女性の生活意識、消費行動を探るには、ペルソナが重要だ。
三菱総研ではシニアのリサーチコミュニティを運営している。
その中での70代女性の発言を分析すると、70代女性の生活意識、消費行動を特徴づける軸は、既婚か独身かの軸、家族(夫、子ども、孫)との親密さの軸であることがわかる。
この2軸で、4つのペルソナを設定した。
既婚ー独身」と「家族との親しさ」で70代女性の4ペルソナを設定
注:%はコミュニティ参加者での割合。
この4ペルソナに含まれない参加者もおり合計して100%にならない。
出所:三菱総合研究所「生活者市場予測システム」
家族と親密で既婚のペルソナを「あるあるグランマ」(20%:コミュニティ内での割合)、
家族と親密で独身の「のんびりばあば」(7%)、
家族と疎遠で既婚の「自由な奥さん」(33%)、
家族と疎遠で独身の「わがままマダム」(11%)である。
この中から、既婚の多数派である「自由な奥さん」について、ペルソナを描いてみよう。
高橋京子(仮名)さんは、73歳の女性で夫と同居している。
夫が定年退職した日から不幸が始まった。
長年一人の生活に慣れていたので、夫が急に傍にいるようになると、趣味も生活習慣も違い、ストレスを感じるようになった。
そこで、夫と相談し、お互いに割切って好きなことをすることにした。
同居はするが、一種の卒婚だろう。
平日の夕飯は一緒に食べるが、あとは別行動。
旅行もレストランもライブも女友達と行く。
いつもスマホを手放さず、連絡はいつもLINEだ。
若作りをし、年齢より若く見られることがうれしい。
一方、孫とは疎遠で年数回のビデオ通話で十分。
こうした高橋さんであるが、一番の望みは、夫の健康。夫が要介護になると、自由に生活を楽しめなくなるからだ。
そのため夫の健康管理、食生活に気を付けている。
一つのペルソナしか紹介できなかったが、同じ70代でも価値観や消費行動は異なる。
ペルソナを作ることは、シニア市場において効果的なマーケティング戦略構築に役立つだろう。
家族と親密で独身の「のんびりばあば」(7%)、
家族と疎遠で既婚の「自由な奥さん」(33%)、
家族と疎遠で独身の「わがままマダム」(11%)である。
この中から、既婚の多数派である「自由な奥さん」について、ペルソナを描いてみよう。
高橋京子(仮名)さんは、73歳の女性で夫と同居している。
夫が定年退職した日から不幸が始まった。
長年一人の生活に慣れていたので、夫が急に傍にいるようになると、趣味も生活習慣も違い、ストレスを感じるようになった。
そこで、夫と相談し、お互いに割切って好きなことをすることにした。
同居はするが、一種の卒婚だろう。
平日の夕飯は一緒に食べるが、あとは別行動。
旅行もレストランもライブも女友達と行く。
いつもスマホを手放さず、連絡はいつもLINEだ。
若作りをし、年齢より若く見られることがうれしい。
一方、孫とは疎遠で年数回のビデオ通話で十分。
こうした高橋さんであるが、一番の望みは、夫の健康。夫が要介護になると、自由に生活を楽しめなくなるからだ。
そのため夫の健康管理、食生活に気を付けている。
一つのペルソナしか紹介できなかったが、同じ70代でも価値観や消費行動は異なる。
ペルソナを作ることは、シニア市場において効果的なマーケティング戦略構築に役立つだろう。
株式会社三菱総合研究所
三菱総合研究所は1970年創立の総 合シンクタンク。「生活者市場予測 システム」は、三菱総研の提供する 生活者情報サービス。一般生活者 3万人、シニア1.5万人を対象とし た国内最大級の2000問アンケー ト調査を毎年実施するとともに、 国内唯一のシニア、女性のMROC (Marketing Research Online Communities)を運営し、生活者 の変化の先読み情報を発信。