【プラチナエイジウォッチ】健康と経済効果をもたらす「モールウオーキング」(2019年3月号)
女性トレンドニュース
2019 Vol.22

INDEX
健康と経済効果をもたらす「モールウオーキング」
人生100年時代、シニアの体力が向上している。スポーツ庁が昨年10月に発表した「平成29年度体力・運動能力調査」によれば、30代前半~40代後半女子の体力・運動能力は低下傾向にある一方、元気だったのが65~79歳のシニア世代だ。ほとんどの調査項目で体力・運動能力が向上していることがわかった。また、この調査では、運動が習慣化している人は「生活が充実している」と感じる割合が高いこともわかっている。週1日以上運動・スポーツをしている人は、週1日未満の人たちと比べると「毎日の生活が充実している」と感じる人が多かったのだ。特に65歳を超えた女性ではこの割合が顕著に上昇する。実際に私の周囲でも、日常的にジム通いやウオーキングに勤しむシニア女性ほど生き生きと輝いており、彼女たちは総じて暦年齢よりも若く見える。私が編集長を務めるフリーマガジン『ゴールデンライフ』には、「いつまでも元気で若々しくありたい」という女性読者からの声がよく届く。ただし運動が体に良いことはわかっていても、自分を含めて体を動かすことが苦手な女性は一定数いて、手軽にできるウオーキングですら「単に歩くだけでは飽きてしまう」「寒い日は外へ出たくなくなる」などの理由から三日坊主になってしまうようだ。そういったシニア女性でも楽しく続けられる運動として注目したいのが「モールウオーキング」だ。モールウオーキングは、ウオーキングコースに見立てたショッピングモール内を気軽に歩くという取り組みで、アメリカでは疾病予防管理センターがモールウオーキングのプログラムガイドを出すほど浸透している。日本では、イオンが各地のモールにウオーキングコースを設定し、館内を開放している。館内にはスタート地点からの距離や消費カロリーを表示したサインの設置、コースやウオーキングフォームを紹介したリーフレットを配布するなど、ショッピングを楽しみながら運動のできる工夫が施されている。モールウオーキングは「運動不足で何かしたい」と思っている初心者にはうってつけで、夏は涼しく、日が短く寒い冬場でも快適に自分のペースで楽しめる点が魅力だ。また体力に不安があるシニアでも、ショッピングモールであれば誰かしらに見守られているという安心感のなかで歩くことができる。買い物しながら意識せずとも歩けてしまうモールウオーキングは私たちの健康寿命を伸ばすだけではなく、経済効果にも一役買ってくれるに違いない。
『ゴールデンライフ』は健康年齢の延長、生きがいの発見、シニア世代の暮らしに役立つ情報を提供するフリーマガジン。2010年9月創刊。医療機関・商業施設など関東を中心に配布。毎月11万部発行。
編集長/株式会社クリエイトGC
代表取締役 小林架寿恵
出典: https://www.goldenlife.jp/
編集長/株式会社クリエイトGC
代表取締役 小林架寿恵
出典: https://www.goldenlife.jp/