【ペルソナレポート】ワーキングウーマンウォッチ:「経済性差」の減少から紐解く、女性の恋愛とお金の問題 (2019年12月号)
女性トレンドニュース
2019 Vol.31

毎年上昇し続ける女性の就業率。働く女性のニーズ、インサイトを隔月で取り上げます。
「経済性差」の減少から紐解く、女性の恋愛とお金の問題
昨今、女性の社会進出が進み、生涯未婚率も上昇傾向にある。
女性の大学進学率は上昇し過去最高となり、管理職に就く女性も徐々に増えている。
今から5年前の2014年には既に、35歳未満の単身者の消費支出額は、女性が男性を上回っている(※1)。
しかし「自立している女性が増えた」=「結婚したくないと思う女性が増えた」とみなすのは少々強引だ。
結婚願望の有無に関する調査では、「一生結婚しない」と答えた女性は1982年に4%だったのに対し、28年後の2010年でもわずか8%にとどまった(※2)。
今も昔も変わらない「好きな人と結婚したい」という乙女心が垣間見える結果といえよう。
なお、マイナビウーマンが2019年に行ったアンケートによると、働く女性の約86%が「出会いがない」と回答している(※3)。
こうした状況もあり、昨年マイナビウーマンで掲載した記事の中でも、女性が自ら東京・銀座のコリドー街へと出会いを求めに行く体験記はとても好評だった。
視点を変えてみる。
出生動向基本調査では、1997年以降、25歳~39歳の独身男性の「独身でとどまっている理由」のうち「結婚資金が足りない」と答えた比率は、調査の回を重ねるごとに増加している(※4)。
経済的自立が進む女性と、経済的自信を失くした男性。
晩婚化や未婚率の上昇は、こうした男女の「経済性差の減少」が要因となっているのではないだろうか。
草食化が進む男性に対し、「私は一生結婚しないかもしれない」と悟った現代女性の行動は早かった。
マイナビウーマンにて、年に一度1000人規模で実施する「働く女性の実態調査」に興味深いデータがある。
「貯金の目的は何ですか?」という質問に、「老後のため」と答えた割合は2017年で14%、2018年で27%まで上昇し、今年2019年にはなんと48%にも上った。
ちなみに2017年で最も多かった回答は「何となく」(41%)だった(図1)。
実家暮らしで何となくたまったお金を抱えて好きな人の家へ嫁ぐ、もはやそんな時代ではなくなった。
いつか好きな人と結婚したいという乙女心は残しつつ、もしかしたら一人で生きていくかもしれない可能性を今、女性たちは現実として受け止め始めているのかもしれない。
※1総務省「平成26年全国消費実態調査」より
※2厚生労働省「平成25年版厚生労働白書-若者の意識を探る-」より
※3マイナビウーマン「出会いに関するアンケート2019」より/有効回答数395件
※4鎌田健司(2013)「30代後半を含めた近年の出産・結婚意向」ワーキングペーパーシリーズ(J)、国立社会保障・人口問題研究所より
女性の大学進学率は上昇し過去最高となり、管理職に就く女性も徐々に増えている。
今から5年前の2014年には既に、35歳未満の単身者の消費支出額は、女性が男性を上回っている(※1)。
しかし「自立している女性が増えた」=「結婚したくないと思う女性が増えた」とみなすのは少々強引だ。
結婚願望の有無に関する調査では、「一生結婚しない」と答えた女性は1982年に4%だったのに対し、28年後の2010年でもわずか8%にとどまった(※2)。
今も昔も変わらない「好きな人と結婚したい」という乙女心が垣間見える結果といえよう。
なお、マイナビウーマンが2019年に行ったアンケートによると、働く女性の約86%が「出会いがない」と回答している(※3)。
こうした状況もあり、昨年マイナビウーマンで掲載した記事の中でも、女性が自ら東京・銀座のコリドー街へと出会いを求めに行く体験記はとても好評だった。
視点を変えてみる。
出生動向基本調査では、1997年以降、25歳~39歳の独身男性の「独身でとどまっている理由」のうち「結婚資金が足りない」と答えた比率は、調査の回を重ねるごとに増加している(※4)。
経済的自立が進む女性と、経済的自信を失くした男性。
晩婚化や未婚率の上昇は、こうした男女の「経済性差の減少」が要因となっているのではないだろうか。
草食化が進む男性に対し、「私は一生結婚しないかもしれない」と悟った現代女性の行動は早かった。
マイナビウーマンにて、年に一度1000人規模で実施する「働く女性の実態調査」に興味深いデータがある。
「貯金の目的は何ですか?」という質問に、「老後のため」と答えた割合は2017年で14%、2018年で27%まで上昇し、今年2019年にはなんと48%にも上った。
ちなみに2017年で最も多かった回答は「何となく」(41%)だった(図1)。
実家暮らしで何となくたまったお金を抱えて好きな人の家へ嫁ぐ、もはやそんな時代ではなくなった。
いつか好きな人と結婚したいという乙女心は残しつつ、もしかしたら一人で生きていくかもしれない可能性を今、女性たちは現実として受け止め始めているのかもしれない。
※1総務省「平成26年全国消費実態調査」より
※2厚生労働省「平成25年版厚生労働白書-若者の意識を探る-」より
※3マイナビウーマン「出会いに関するアンケート2019」より/有効回答数395件
※4鎌田健司(2013)「30代後半を含めた近年の出産・結婚意向」ワーキングペーパーシリーズ(J)、国立社会保障・人口問題研究所より
女性インサイト総研
マイナビウーマンの女性インサイト研究チーム。15年間のメディア運営で蓄積した豊富な定量・定性データにより、ユーザー動向を把握していることが強み。
株式会社マイナビ ウーマン事業部東京都千代田区一ツ橋1-1-1
本件に関するお問い合わせ
woman@mynavi.jp
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