【マーケターインタビュー】「恋愛に傷ついても、趣味は自分を裏切らない」趣味にハマる女性の心理とは(2019年8月号)

マーケターインタビュー
2019 Vol.27
【マーケターインタビュー】「恋愛に傷ついても、趣味は自分を裏切らない」趣味にハマる女性の心理とは(2019年8月号)
趣味が高じてさまざまな消費が生まれ、新しいビジネスも立ち上がるいま、女性たちの趣味との向き合い方はどのようなものなのか。

働く女性たちに人気のWEBメディア『DRESS』編集長として、多くの女性の趣味、生活、恋愛を見てきた池田園子さんに、自身がハマっている相撲・プロレスを切り口にお話を伺った。

池田園子(いけだそのこ)/株式会社DRESS 編集長


『DRESS』編集長。楽天、リアルワールドを経てフリーの編集者/ライターに。趣味のひとつは相撲・プロレス観戦。DRESSプロレス部部長補佐を務める。著書に『はたらく人の結婚しない生き方』がある
https://p-dress.jp/

きっかけは漫画「相撲めし」力士×食の新鮮な切り口に興味

2017年12月、知り合いの編集者が担当していた相撲漫画家の琴剣さんの『相撲めし―お相撲さんは食道楽―』という作品を読んだんです。力士×食という切り口がとても新鮮で面白くて、そのときにそういえば興味を持って相撲を見たことがなかったと気づいたんですね。

じゃあ見に行こうとなったんですが、人気でチケットが取れない。そこでどうしようかと調べたらAbemaTVで全場所放送していることが分かって、1月場所の中継を見たんです。最初は誰が誰かも分からなかったんですが、初心者向けの解説があったおかげで、すごく分かりやすかったし楽しめました。

そこから力士名鑑やルールブックを読んで勉強するようになって、一刻も早く生で見たいと思って、翌2018年4月場所で草加巡業、5月に両国国技館に行きました。目の前を歩く力士を見て「大きい!」と驚き、面白かったですね。さすがに全日は行けませんが、一場所に一回は行っていて、今では知り合いの力士もいます。

国技館の近くに相撲好きのおっちゃんがやっている居酒屋があるんですが、そこによく行っていたんです。そうしたら場所後のお疲れ様会で力士を招いたイベントをやるからおいでと誘っていただいて、21歳の力士と知り合いになりました。応援するときは母親みたいな心境ですね。

趣味は自分を裏切らないから」恋愛より趣味に ハマる納得の理由

働く独身女性は可処分所得が多いので趣味にハマれる、というのもありますが、今、恋愛より 趣味にハマる女性のいちばんの理由は「裏切られない」だと思います。恋愛だと信じていた相手が手のひら返しをすることはあり得ます。でも、趣味とか自分が好きなことは信用できると思っていて、楽しさが保証されていると思うんです。

それと、応援しているときの自分が好き、大きな声で声援を送るときの高揚感とか、何かを大事に思っている自分が好き、というのもあると思います。

例えばDRESSにはランジェリー部という「部活」があります。これは、ランジェリー会社に勤めて「ランジェリーアドバイザー」をしている女性が立ち上げたもので、ランジェリーの選び方とか、ランジェリーを着けて気持ちが上がる身体のつくり方とか、バストアップ、バストメイクなどの講座をやっています。

自分の趣味としてランジェリーが好きな女性たちが部員になるわけなんですが、実際、広告案件が入ってきて下着メーカーのトリンプさんとのイベントにつながった実績もあります。

「趣味にハマる」は今後も伸びる生きるつらさも趣味で癒やされる

今、生きていくのが厳しい時代だと思います。お金の心配や、女性ならではのさまざまな心配もある。でも、その中で自分を満たす方法の一つとして、趣味にハマるということは今後も増えていくと思います。

働く女性の収入が上がっていることもありますが、お金をかけずに好きなことにふれる方法もあります。相撲なら、テレビ中継を見るならお金はかからないし、好きな力士ができたらツイッターでその力士のつぶやきをフォローして満たされるとか、snsの普及もあって、お金をかけずに趣味を楽しむ方法はたくさんあると思うんですね。

実際、私も推し力士のツイッターをフォローして投稿をチェックしたり、いいね!したりしますが、それも趣味を楽しむ中の一つの形だと思っています。
池田さんの相撲コレクション。全力士や裏方のプロフィールと写真が掲載された「力士名鑑」は毎年1~2 冊買う。お気に入り力士の新作写真やポストカードは本場所で必ず買うようにしている。

ハマる女性を増やす取り組み赤ちゃん抱っこ撮影会は人気

相撲でも、女性客に来てもらう、女性のファンを増やす取り組みは意識的にやっていると思いますね。赤ちゃんを連れてくる女性のための授乳室を用意したり、力士に赤ちゃんを抱っこしてもらって写真を撮る撮影会は人気です。あとは、人気親方とバラを持ってツーショットで写真を撮るなんていうのも根強い人気です。

私は相撲のほかにプロレスも好きなんですが、プロレスだとレディースシートが一番高い席の半額以下とか、女性客だけが座れるエリアといった取り組みがあります。プロレスは男性客の方が多く、特に女子プロでは男性の割合が高いです。先のとても割安なレディースシートの話は、女子プロ団体の興行なんですが、女子プロ団体としては同性のファンにやっぱり来てほしいんですよね。

独自の視点で趣味をビジネスへ私だからできる企画で応援したい

私は趣味の先で、将来、本を書きたい思いがあります。例えば、相撲に関心がない人には知られていない、一般の世界では驚くようなことも多い。力士のお給料は本場所15日間での成績が悪く、番付の下がり方次第では、次の場所でいきなり無給になることもあります。ちょっと考えたら、2か月ごとに給与査定って会社員より厳しいですよね。でも、愛すべき力士たちはとても頑張っています。

あと、聖地巡礼ではないですが、私はモンゴルに一人旅をして鶴竜関が通っていた小学校や元日馬富士関がつくった学校に行ったりもしました。そこで感じたこともたくさんあります。

そうして感じた彼らの魅力を、もっと他の人に知ってもらいたい。私はその思いもあって、今つくっている企画が「力士を温泉に入れる」というもの。すごく画になるんです。ひよこちゃんと入ってたりしたら、もう最高ですよね。これは頑張って通してみたいと思います。
2019年6月、時津風部屋ファン感謝デーでモンゴル出身力士の陽翔山と

インタビュー後記

女性たちが活躍するようになり、同時に自分で稼ぎ、自分で楽しむことを謳歌できる時代になった。池田さんは日ごろ『DRESS』を通じて、そんな活動的で魅力的な女性たちの様々な消費行動やハマる世界に触れつつ、自身もハマる世界を楽しんでいる。編集者という立場から、新たに知った世界を発信してもいる。

これからの女性はこうした「ハマる」をきっかけに、世界を旅し、追求を極め、仕事とプライベートの境が曖昧な専門家にもなりえるのだろう。ハマる、は最高に楽しみながらプロになる近道という気がする。​
Interviewer
株式会社ハー・ストーリィ代表取締役
日野 佳恵子

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