【商品開発】累計販売総数は約2700万個!「GIRLS'TREND 研究所」の女子視点商品(2018年4月号)
女性マーケティング特集
2018 Vol.11

フリュー「GIRLS'TREND 研究所」×ダイソーのコラボ商品。写真はスマートフォンのアクセサリーシリーズ
フリュー株式会社
女性ならではの視点が活かされている最新商品を紹介
プリ機企業×100円均一トレンドをおさえたコラボ商品
プリントシール機(以下プリ機)シェアNo.1のフリューが100円均一のダイソーとコラボレーションした商品が、10~20代の若い女性を中心に人気を集めている。2016年の展開以降、累計販売総数は約2700万個。人気商品は即完売し、SNSでは「どの店舗にはまだ在庫がある」という情報が飛び交う。
若年女性に向けた商品開発の極意について、企画をけん引し、女性のトレンドを調査し続けるフリューの「GIRLS'TREND 研究所」所長の稲垣涼子さんを取材した。
若年女性に向けた商品開発の極意について、企画をけん引し、女性のトレンドを調査し続けるフリューの「GIRLS'TREND 研究所」所長の稲垣涼子さんを取材した。
コラボレーション商品の中でもっとも売れたふせん。4種類のパンの形をしている
20年以上の女性調査など2社の強みを活用できる企画
フリューでは、プリ機ユーザーである若年女性へのグループインタビューを20年以上実施してきた。その調査のノウハウやトレンドをとらえた企画力をプリ機以外にも応用、女の子を幸せにしたいという思いから立ち上げたのがGIRLS'TREND 研究所だ。同所の調査で、100円均一の店舗の中でもダイソーがもっとも女子高生・女子大生を中心に支持されていることがわかった。「ダイソー様の企画力・商品力にフリューがプリ機開発で発揮してきたマーケティング力・デザイン力を活用できないかと提案したことがきっかけで、コラボレーションが実現しました」(稲垣さん)。
ノートやペンケース、ニット帽やトートバッグなどを随時展開し、新作はスマートフォンアクセサリーに特化。100円商品がメインのため、シリーズでのまとめ買いや、白黒や1色など色味を統一した買い方が多い。
ノートやペンケース、ニット帽やトートバッグなどを随時展開し、新作はスマートフォンアクセサリーに特化。100円商品がメインのため、シリーズでのまとめ買いや、白黒や1色など色味を統一した買い方が多い。
日常の気づきから商品選定トレンドは追うより「生み出す」
GIRLS'TREND 研究所の研究員、コラボ商品の企画・デザイン担当者はすべて女性。「かわいい」という感覚やトレンドをとらえるのはターゲットと近いほうが容易だという。実際にコラボ商品のラインナップは、研究所内で「この商品はよく使うけど、かわいいデザインがない」といった日常での気づきをもとに選定していく。
また、若年女性へのインタビューのほか、利用者約1300万人の自社サイト「ピクトリンク」でアンケートを定期的に実施し、トレンド情報やニーズを収集。さらにこれらの調査を通して若年女性の感覚や価値観に同調できる企画者やデザイナーを社内で育成し、トレンドを追うのではなく「提案し、生み出していく」ことを目標に掲げる。
GIRLS'TREND研究所 は「すべてのGIRLSをHAPPYに」をコンセプトに、今後もダイソーとのコラボ商品を展開していく予定だ。
また、若年女性へのインタビューのほか、利用者約1300万人の自社サイト「ピクトリンク」でアンケートを定期的に実施し、トレンド情報やニーズを収集。さらにこれらの調査を通して若年女性の感覚や価値観に同調できる企画者やデザイナーを社内で育成し、トレンドを追うのではなく「提案し、生み出していく」ことを目標に掲げる。
GIRLS'TREND研究所 は「すべてのGIRLSをHAPPYに」をコンセプトに、今後もダイソーとのコラボ商品を展開していく予定だ。
GIRLS'TREND 研究所の研究員たちで商品の開発会議を行っている様子
COMPANY DATA
フリュー株式会社
Review
他社とタッグを組むことで、お互いの強みが相乗効果をもたらしている事例。消費者の心を射止める商品開発には、自社の強みの追求と、ターゲットの生声をとことん収集し、同じ目線になることが重要だと気づかされる。