【特集】衝動買いする女性たち 購入のカギは“魅映え” (2018年3月号)

女性マーケティング特集
2018 Vol.10
【特集】衝動買いする女性たち 購入のカギは“魅映え” (2018年3月号)
ロハコの暮らしになじむデザイン商品の一例(「暮らしになじむLOHACO展」より)
女性に衝動買いの理由を尋ねると、「かわいかったから」「机の上に置いておくと気分が上がる」「ネーミングにキュンときた」など、商品そのものの機能ではなく佇まいに魅力を感じて購入したケースが多い。つまり女性ゴコロをつかむには、商品力はもちろん、パッケージデザイン・ネーミング・コピー・店舗の雰囲気など「魅力のある見た目」が重要だ。魅力のある見た目=“魅映え”する商品、店舗は、女性の購入機会をつくる。
今回は、見た目に工夫し女性たちのハートをつかむことに成功した事例を取材した。

“魅映え”する4つのポイント

1. 持ち歩きや机に置いてもおしゃれなインテリア感覚
2. 遊び心を大切にした明確なコンセプトとテーマ設定
3. 友達同士での会話で話題にできる、SNS映えする
4. 自分ごと化しやすく、共感できる
取材企業
暮らしになじむデザイン商品「LOHACO」
若い女性向け新業態を展開するメガネ店「Zoff」
リニューアルで売上17倍「まるでこたつソックス」 / キャッチコピーがSNSで話題「ニチエーのカツ丼」
衝動買いは男性に比べて女性のほうがしやすい傾向にある(図①)。
また、女性に商品や店舗の見た目・雰囲気が購入のきっかけとなるか尋ねたところ「はい」のほうが高くなった(図②、③)。

暮らしになじむデザインが人気、累計利用者数400万人のECサイト「LOHACO」/アスクル株式会社

累計利用者数400万人突破、リピート客増やすECサイト

アスクル株式会社が運営する個人向け通販サイト「LOHACO(ロハコ)」の商品がかわいい、という声をよく聞く。食品や飲料、日用品を一括購入できる手軽さに加え、各メーカーがデザインしたロハコ先行販売・限定商品が支持されている。メインユーザーは30~40代の有職女性や子どもを持つ女性。累計利用者数はスタートから5年で400万人を突破、今期(2018年5月期)の売り上げは455億円を見込む。特徴は最初期に登録したユーザーが今でも利用しているなど、常連客が定着する点だ。ロハコは最安値のサイトを目指しているわけではない。つまり、価格が多少高くても、そこに価値を見出す女性がファンとなり、リピートしているのだ。では、どんな商品が女性たちを引きつけているのだろうか。

ロハコは忙しい女性の負担を減らす「くらしをかるくする」というコンセプトに加え、消費者とメーカーをつなぎたい思いがあった。店頭販売では、売れた数はわかるが消費者の感想はメーカーに届きにくい。そこでロハコが設けたのが、メーカーにビッグデータを開放する「LOHACO EC マーケティングラボ」。参加メーカーで自由に情報共有や意見交換を行い、ラボに参加したメーカーはロハコ内での売り上げを伸ばしている。購買のビッグデータが蓄積する中、消費者の姿も見えてきた。グラノーラと野菜ジュースなど一緒に買われることの多い商品を対象に、まとめ買いで割引になる施策を展開。競合メーカー同士の商品をセットにするなど、店頭では難しい取り組みを実現した。そして「お客さま視点でさらに何かできるのでは?」との気づきから、店頭に置かれることのないEC専用デザインの企画に発展。店頭では競合商品に負けない強いパッケージが必要となるが、それらは女性消費者からするとそのまま家に置きたくないことも多い。その心理に寄り添う、暮らしになじむデザインがロハコ先行販売・限定商品として誕生した。

「割高でもかわいいから買う」 暮らしになじむデザイン商品

キリンビバレッジの「生姜とハーブのぬくもり麦茶moogy(ムーギー)」は生姜とハーブを配合したブレンド麦茶。ボトルに味・機能の訴求がなく、洋服やアクセサリーのように自分や気分を表現できるようなデザインで全16柄を展開、半年ごとにデザインをリニューアルする。
キリンビバレッジの商品は、愛着のある手馴染みのよいものにしたいと企業ロゴも手書きにする徹底ぶり
大ヒットとなったのは花王の「ビオレu 泡ハンドソープ ポーセリンデザイン」。有田焼の窯元で実際に原画から描いてつくった陶板をデザインに起こしたボトルを制作。中身は通常商品と同じだが、実店舗の価格より70円ほど高い。それにもかかわらず、2か月で通常パッケージの約2.8倍の売り上げとなった。
花王「ビオレu 泡ハンドソープ ポーセリンデザイン」。商品名や企業ロゴが目立たないデザインだ
このように中身や機能の訴求を控えたデザイン性の高いパッケージと、それを定期的にリニューアルできる点はECならではの特長だ。デザインボトルの購入者は他の商品でもデザイン性の高いものを選ぶ傾向にあり、パッケージに魅力を感じて買う「パケ買い」や「自分自身や部屋の雰囲気と合うか」といった価値観に重点を置いた購買行動が見てとれる。また、普段の商品と異なる女性らしいデザインができるとあって、メーカーの女性デザイナーが奮起する例も少なくない。暮らしになじむデザインは、作り手と消費者の双方が楽しさを感じられる商品となっているのだ。デザインに対してロハコ(アスクル)が指示をすることはないが、メーカーのデザイン案に社内で人気投票を行うなど、消費者目線の意見を伝えるオリエンテーションを実施。「暮らしになじむデザイン」を軸に各メーカーの商品をまとめていく苦労はあるが、発見も多いという。

「中身は同じで割高なのに、デザイン性が女性に響く」という前例は各メーカーに刺激を与え、ラボに参加する企業は2014年開始当初の12社から127社まで増えた。取り組みが活発になる中、メーカーのコラボレーションも生まれている。大王製紙「エリエール」とエステー「消臭力」がタッグを組み、トイレの消臭剤・トイレクリーナー・トイレットペーパーの統一デザインに挑戦した。複数あったデザインを3案にまで絞り、発売する1柄はユーザーの投票で決定。棚に隠さなくてもよいデザインでトイレのトータルコーディネートにもなり、女性消費者にはうれしい企画だ。
大王製紙「エリエール」とエステー「消臭力」がタッグを組んだデザイン案。このうち1案が発売となる

展示会に1万7000人来場、生の声生かす商品とサービス

こうしたデザイン商品は毎年秋にデザイン展で発表してきた。2017年は初めてロハコ単独の「暮らしになじむLOHACO展」を東京・代官山で開催し、6日間で1万7000名以上が訪れた。会場内はキッチンやリビングなど「ロハコのある暮らし」の空間を演出。参加メーカー48社による商品の展示のほか、写真講座や洗顔講座など企業によるワークショップ、フォトスポットなどを企画した。
展示会で来場者がバーチャルショッピングを体験する様子。QRコードを読み込むと商品を購入できる
来場者の75%が女性で、ロハコを使ったことがない消費者も多く、新規ユーザーと接点をもつ機会にもなっている。2016年発表の商品では、当初販売する予定のなかったコンセプト商品が、来場者の反響の大きさから実売に踏み切ったものもあった。

ユーザーの声はサイトにも生かされている。購買データに基づき一人一人に合わせたオススメのサンプル品を表示、試用したユーザーがクチコミを書き込む流れを整えている。想定したターゲットにサンプルを届けることができ、本発売の際にはすでにクチコミが溜まる仕組みだ。女性は商品のデザインに加え、クチコミも重視する。こうした面も女性に支持されるポイントだ。

2017年に起きた倉庫火災の際には「待ってます!」「がんばってください!」という励ましの声が多く届いた。すでに多くのユーザーがロハコファンとなっていることがうかがえる。今後も消費者目線の商品開発やサービスの取り組みで、ロハコファンは増えていくだろう。
COMPANY DATA
アスクル株式会社
東京都江東区豊洲3-2-3 豊洲キュービックガーデン
PHONE:0120-345-987
SITE:https://lohaco.jp/

顧客層別に新業態展開、女性やファミリー客を増やすメガネ店「Zoff」/株式会社インターメスティック

Zoff MART "ALWAYS IN SEASON" ルミネエスト新宿店
メガネブランド「Zoff(ゾフ)」を運営する株式会社インターメスティックが、通常のゾフと異なる新たなコンセプトの店舗を出店している。若い女性向けでスーパーマーケット風の「Zoff MART“ ALWAYS IN SEASON”(ゾフ マート・オールウェイズ イン シーズン)」や、ファミリー向けでマルシェ風の「Zoff Marche(ゾフ マルシェ)」だ。

ゾフはメガネの「即日お渡し」と「パターン化したわかりやすい価格設定」というモデルのパイオニア。ファッションアイテムとしてのメガネというジャンルを確立し、成長を遂げてきた。「メガネをもっと身近に」との思いから新業態の店舗を展開する同社を取材した。

女性意識のポップな店舗 Zoff MART “ALWAYS IN SEASON”

ファッションビルのルミネ限定で出店す「Zoff MART “ALWAYS IN SEASON”(ゾフ マート・オールウェイズ イン シーズン)」は都内に4店舗(2018年1月)。ゾフの購入者の男女比がおよそ半々である中、ルミネの店舗は約4:6と女性が多かったことから、より女性に訴求する店舗として既存のゾフをリニューアルした。改装後、ルミネエスト新宿店は前年の約1.5倍、ルミネ立川店は過去最高の売り上げを達成。客層も10~30代女性の割合がさらに増えた。

コンセプトは海外のスーパーマーケット。「気軽に立ち寄れて、新鮮なものがそろっている」というイメージだ。メガネを陳列する什器(棚)が「魚売場」や「パン売場」となっており、カラフルなポップアートの要素も取り入れる。
Zoff MART "ALWAYS IN SEASON" 魚売場をイメージした什器
「メガネ=無機質というイメージを払拭するワクワクできる雰囲気を演出したかった」との言葉どおり、一メガネ店とは思えない。青果売場をイメージした棚にはポップアートのバナナのポーチが吊り下げられ、遠くからでも「何のお店?」と関心を引く作りとなっている。
Zoff MART "ALWAYS IN SEASON" 青果売場をイメージした什器にはバナナのケースが吊るされている
棚や壁にそれぞれ特色があり、回遊する楽しさが生まれるため、来店者は自然とゾフのさまざまな商品ラインナップを見て回る。カラフルでポップな棚や壁と対照的にメガネを並べるスペースはシンプルな白系統となっており、商品の見やすさも確保されている。商品のラインナップでは「Luffy(ルフィー)」という限定商品も展開。ファッションや美容への関心の高い女性に向け、トレンドの色や形を取り入れたフレーム、紫外線100%カットの「Zoff UV クリアサングラス」を採用している。

もう一つゾフ マート・オールウェイズ イン シーズンの特徴として、iPadを用いたセルフ受付がある。「ルミネのユーザーは使いこなせるだろう」との判断から導入し、実際に多くの購入者がスタッフの補助なく使いこなしている。入店して最初に受付を済ませると、順番までゆっくり商品を見て回れる。スタッフは一人あたり2分程度はかかる受付の時間を他の来店者の対応に充てることができ、ユーザー・スタッフ双方の効率化につながり好評だ。

家族で楽しめるマルシェ風 Zoff Marche

「Zoff Marche(ゾフ マルシェ)」はイオンモールなどファミリー向けの施設で展開する業態。ターゲットはファミリーで、「安心して買い物できるメガネ店」を目指し7店舗を構える。特徴は、施設内でもおもちゃ売場などファミリーが立ち寄るフロアに出店し、通常のゾフより店舗面積が広いことだ。店内の什器は白で統一され、子どもも商品を見やすいよう、棚の高さやPOPの位置を低めに設定。通路はベビーカーも通りやすい幅が確保されている。測定スペースの近くに子どもが遊べるプレイスペースを設け、親が安心してメガネを選べる店舗づくりを進めている。

Zoff Marche グランツリー武蔵小杉店。清潔感のある店内はマルシェ風の青と白のフラッグが目を引く
来店する子どもには、キッザニアでゾフが提供している組み立て式のサングラス「Zoff UV FIGHTER(ゾフ ユーブイ ファ イター)」をプレゼント。フロント(ふち)、レンズ、テンプル(つる)の3パーツを組み合わせて作るサングラスで、子どもたちに大人気だ。また、「最終的に来店のきっかけは親世代である」との気づきからパパ・ママ向けの品も充実させている。こうした商品展開とシンプルな内装から40~60代の来店も多く、ゾフの中でも客層が幅広い業態となっている。
Zoff Marcheでプレゼントしている子ども用サングラス「Zoff UV FIGHTER(ゾフ ユーブイ ファイター)」

商品開発やコマーシャルでも楽しさ伝える仕掛けを

取材を通して感じたのは、ゾフの遊び心だ。店舗の設計に加え、商品開発やコマーシャルからも楽しさやインパクトを演出する姿勢がうかがえる。

特に楽しさが表れているのがコラボレーション商品だ。ディズニーコレクションでは、テンプルに柄をプリントしたものに加え、テンプルやパーツがキャラクターにちなむタイプも存在する。たとえば過去には白雪姫はりんご、ラプンツェルは髪型にちなんだ金色の三つ編みをモチーフにしたフレームも販売した。こうしたデザインにより、大人女性もかけられるキャラクターメガネとして人気を集める。2017年実施した女性向けコンテンツとのコラボレーションでは、「キャラクターがプロデュースするメガネ」というコンセプトのデザインが話題となり、サーバーが落ちかけるほどアクセスが集中した。コラボレーションは、まだゾフを知らない消費者に自己紹介できるチャンスという。

動物が登場するCMのテーマは「Change your life.」。チーターがメガネをかけるとぼやけていた獲物の姿が鮮明になり、一気に追いかける…など、「動物がメガネをかけると?」という発想がユニークだ。ゾフは中国・香港・シンガポールにも展開しているため、言葉を超えて通じる内容であることもポイントといえる。

店舗、商品、広告でメガネの楽しさやファッション性の高さを伝えるゾフ。「何だろう?」「楽しそう」と関心を引くきっかけ作りにこれからも注目したい。
COMPANY DATA
株式会社 インターメスティック
Zoff
東京都港区北青山3-6-1 オーク表参道6F
PHONE:0120-013-883
SITE:https://www.zoff.co.jp/shop/default.aspx

言葉の工夫で関心を集める ①「まるでこたつソックス」 /岡本株式会社 ②「ニチエーのカツ丼」/株式会社ニチエー

商品のパッケージ、店舗の見た目を工夫する事例を取り上げた。続いて、商品名やキャッチコピーといった「言葉の工夫」で注目を集める企業を2社紹介する。

BEFORE

AFTER

岡本株式会社 「三陰交をあたためるソックス」(上)をリニューアルした「まるでこたつソックス」(下)

ネーミングの変更で売り上げ17倍の靴下

国内トップの靴下専業メーカー・岡本株式会社では、冬の主力商品の一つに「まるでこたつソックス」がある。公式オンラインストアでは入荷のたびにすぐ完売し、再入荷まで数か月待ちとなる人気商品だ。

この商品、実はもともと「三陰交をあたためるソックス」という名前のシニア向け商品だった。足首のツボである三陰交を温める機能を持つ冷え対策靴下として、明治国際医療大学や繊維メーカーと共同開発。ドラッグストアとオンラインショップで展開したが、思うようなユーザー獲得に至らなかった。多くの企業や団体と共同開発した商品であるがゆえに、どうしても機能を伝えることばかりが先に立ってしまった、と担当者は振り返る。そこで「機能はそのままで、お客さまにわかりやすい商品コンセプトとパッケージに」と、約半年をかけたリブランドに取り組むこととなった。

開発を進めていたふくらはぎの機能をサポートする他商品などと「三陰交をあたためるソックス」を、「靴下サプリ」というシリーズにまとめた。ブランドコンセプトは「足もとから、ちょっといいこと」。靴下を履く日常的な行動から、心と体を健康で美しい状態に導いていくというものだ。ターゲットを再検討し「加齢による身体の変化に対策をし始める40代の働く女性」と定めた。「三陰交をあたためるソックス」の商品名は、三陰交というツボを知らなくても効果がすぐにイメージできる「まるでこたつソックス」に。「靴下サプリ」シリーズは他の商品も「うずまいて血行を促すソックス」や「ふくらはぎ押し上げサポーター」などわかりやすい。パッケージはブランド名のサプリメントをイメージした袋入りを採用した。商品が見えない、触れないというパッケージは靴下業界ではマイナーだが、あえて挑戦したという。

こうした方向性の決定には、女性消費者へのインタビューを重ねた背景がある。40~60代の女性を集め、商品のコンセプトやパッケージデザインを評価してもらった。社内でも女性社員に調査を行い、コンセプトやパッケージの最終確定には女性たちの意見が大きく影響した。

販売先はオンラインショップに加え、東急ハンズやロフトといったバラエティショップがメインに。すぐに売れ筋商品となった。商品の中身が見えなくてもイメージできるネーミング、パッケージのユニークさが功を奏した。「三陰交をあたためるソックス」から「まるでこたつソックス」へリニューアルし、売り上げ伸長率は17倍以上を記録。「靴下サプリ」シリーズの中でも冬の一番人気の商品となっている。

同社が20代後半~40代前半のフルタイム・デスクワークの女性約300人に行った調査では、87.4%の女性が「オフィスの暖房が効いていても足もとが寒い」と感じていることがわかった。さらに84.1%の女性が「寒い時期にデスクの下がこたつみたいに温かいとうれしい」と回答。女性誌での紹介や、SNSにも「昨年完売だったけど、今年やっと買えた!」「これしか履きたくない」といった投稿が続々とされている。「足もとを温めたい」というニーズが一致し、想定していたターゲットより若い世代の女性も「まるでこたつソックス」に注目していることがうかがえる。同社は今後も消費者のニーズに応えられるアイテムを増やしていく方針だ。
COMPANY DATA
岡本株式会社
大阪市西区西本町1-11-9
PHONE:0120-551975
SITE:http://www.okamotogroup.com/

コピーでくすっと笑えるカツ丼、SNSで話題、売り上げ2倍に

広島駅前のスーパー・フードグランニチエー EKI CITY広島店で販売されているカツ丼は、商品に添えられたキャッチコピーで注目を集めた商品だ。カツ丼の容器には「太ってから痩せろ」「魅せてやれ、がっつくお前を」などインパクトのあるコピーが書かれた帯がかけられている。
スーパー・フードグランニチエーEKI CITY広島店の、斬新なキャッチコピーがついたカツ丼
人気に火がつくきっかけは、このカツ丼を店頭で見つけた消費者がツイッターに投稿したことだった。ツイートは10万リツイート・14万いいねが付くほど拡散。カツ丼はもともと人気商品だったが、ツイッター効果で売り上げは約2倍に。平日は平均で1日40~50パックを売り上げる。30~40代女性の購入者が多く、比較的若い世代やビジネスマンも「これツイッターで見たカツ丼だ」と手に取る。

なぜこうした販売方法を始めたのだろうか。カツ丼は商品そのものにこだわりがあり、群馬産のブランドポークやコシヒカリ、自家製のタレを使用するなど自信を持っておすすめできる一品。とはいえ手に取ってもらえないと良さが伝わらないため、その後押しとなるキャッチコピーを付けることにしたのだという。容器にキャッチコピーの帯を付ける手法はコストがあまりかからず、POPよりインパクトがあるという。商品に付属しているため、買った後に自宅で写真を撮ったり家族と話題にしたりと、周囲にクチコミしやすい。実は当初から「ネットで拡散されたい」という狙いがあり、それが的中した形。担当者は「遊び心のある挑戦的な販売方法にGOを出してくれた社長や、協力してくれるスタッフにも感謝です」と語る。面白いコピーを書くコツを尋ねると、「普段生活している中で面白い言葉はたくさんあるので、そこから学ぶことは多いです。遊び心を仕事に活かせるように心がけています」とのこと。同店ではカツ丼の他にも、オレンジに「そこらへんのイケメンより爽やか」というPOPをつけるなど、買い物が楽しくなる工夫がされている。
■その他のキャッチコピー
・疲れやすいの?これ食べてみ?
・今日もがんばって♥
・豚肉をころも着けて揚げて、 玉子と玉ねぎと出汁でとじたやつ。
・そうだ、かつ丼食おう。
・野菜ばっかじゃ元気出んぞ。
「太ってから痩せろ」で人気となったカツ丼だが、「太ったあとのアフターケアもお任せください」とのこと。地元の料理研究家が監修した、塩の添加を1人前あたり1g以下に抑えたデリカを取りそろえている。こちらも「美bit塩(ビビットソルト)」というシャレのきいたネーミングが目を引く。質の高い商品を手に取りやすくする同店の言葉の工夫は、これからも続きそうだ。
COMPANY DATA
株式会社ニチエー本部
広島県福山市南松永町2-19-3

フードグランニチエー EKI CITY 広島店
広島県広島市南区松原町3-1-1 エディオン蔦屋家電1F
PHONE:082-207-0093
SITE:http://www.kk-nichie.co.jp/wp/
取材・文/長濱有莉

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