【注目ビジネス】ブランドタグを外し再販売 品質&価値を維持して循環させる「Rename」(2019年11月号)

女性マーケティング特集
2019 Vol.30
【注目ビジネス】ブランドタグを外し再販売 品質&価値を維持して循環させる「Rename」(2019年11月号)

年間100万トン近い衣料品の廃棄

日本のアパレル業界では、衣料品の廃棄量が推定年間100万トンに近く、その多くが焼却処分されるという実情が明らかになり、消費者の批判が高まったことは記憶に新しい。

余剰在庫を減らすための具体的な施策を提案するのが「Rename(リネーム)」。Renameは、各アパレル企業の衣類在庫を「Renameブランド」として再販する仕組みである。

今回は、Renameサービスを担う株式会社FINE取締役の津田一志さんにサービス開発の背景について取材した。

アパレル商品のサスティナブル

服の余剰在庫が多くなる原因には大きく3つある。

まず、ファストファッションの台頭が大きい。低価格で衣類販売を行う場合、1着あたりのコストを下げるために大量生産を余儀なくされ、余剰在庫を生む原因になる。

次に、アパレル業界の生産構造として、企画から販売まで1年近くかかることから流行の先読みをしなければならず、需要予測をして発注をする必要があり、在庫確保のため大量生産する状況が発生する。

3つ目は、ブランドがイメージの価値を守るためにも、安易に再販や転売を行えない現実がある。

このような中で、余剰在庫を減らすために立ち上げたRenameサービスの背景について、津田さんは次のように話す。
「以前、ある企業さまからの相談がきっかけで、ブランド名をクローズしての販売を行いました。当時のやり方としては、ブランドタグをカットして『訳あり商品』としてワゴンセールなどで格安販売されることがありました。そこで、タグを付け替えるだけで、商品の価値を生かせるような方向へもって行けないかと考えたのです」

こうして誕生した「Rename」は、着実に認知度を広げる。

アパレル廃棄という社会課題がきっかけで生 まれた「Rename」は、ブランドネームではない “服の新しい売り方” を提言

つくったものを循環させる仕組み

サービスリリースから3年経過したRenameは、取り扱いブランドは累計30を超える。初年度は、スーパーやショッピングセンターなどで取り扱いのある低価格のブランドが多かったのですが、最近では高価格帯の商品も増えています」と話す津田さん。

また、ここ最近のニュースで在庫問題が顕在化したことにより問題意識も広がり、Renameの必要性が高まる。
これは、年間取引額が増加していることも、実感する理由の一つだという。

これからの社会としてのサステナビリティについて津田さんは、「企業やブランドさまがRenameという仕組みに賛同してくれて利用いただけるようになってもらえるといいなと思っています」と締めくくった。
Review
潜在的だったアパレル服の廃棄量が顕在化したことで、企業のみならず消費者も「廃棄は良くない」という風潮になってきた。今後、余剰在庫自体をなるべく出さないような仕組み作りもとわれるだろう。
Company Data
株式会社FINE
愛知県名古屋市千種区今池1-5-10 千種K1ビル1階

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