【注目ビジネス】 行動意欲のある女子学生のみ登録可能 キャリア志向の高い女子を育て紹介する採用支援(2019年4月号)
女性マーケティング特集
2019 Vol.23

1. 女性活躍企業が登壇して行う就活美人アカデミーの様子。学生が熱心に聞き入っている
キャリア美人株式会社
キャリア志向の女子学生を見極め登録
女子学生が結婚や出産後も働きたいかを面接で見抜くのは難しい。キャリア志向を持つ女子学生と企業のマッチングサービス「就活美人」を運営する、キャリア美人株式会社代表取締役会長 廣岡絵美さんを取材した。
就活美人に入るには面談があり、学生は「全国勤務可能」「結婚・出産後も働く意志がある」ことを伝えた上で、「10年後にどんな自分でありたいか」を語れなければならない。企業が加入するには「家庭と両立しながら男性と同じように昇格・昇給ができるか」「入社10年後、女性がどんな活躍ができるか」を経営層がしっかり語れることが条件だ。
学生と企業はスカウトイベントで出会う。学生が1人1分即興でプレゼンを行い、欲しいと思った学生に企業の決裁者が特別選考枠を与えるイベントだ。
就活美人に入るには面談があり、学生は「全国勤務可能」「結婚・出産後も働く意志がある」ことを伝えた上で、「10年後にどんな自分でありたいか」を語れなければならない。企業が加入するには「家庭と両立しながら男性と同じように昇格・昇給ができるか」「入社10年後、女性がどんな活躍ができるか」を経営層がしっかり語れることが条件だ。
学生と企業はスカウトイベントで出会う。学生が1人1分即興でプレゼンを行い、欲しいと思った学生に企業の決裁者が特別選考枠を与えるイベントだ。
2. 学生が企業の前でプレゼンを行っている場面
1回のイベントで学生は約30名、企業は15社が参加、1社あたり平均15名の学生をスカウトしている。企業側は参加学生全員がキャリア志向であることが分かっており、学生側は女性のキャリアを考えている企業に限られている点が安心だ。また、学生は就活美人アカデミーという女性活躍企業の経営者や廣岡さんから「女性×キャリア」「働く上でのマインド」を学べる。
登録学生が実際に学んでいること
青山学院大学3年生佐々木仁紀さんに、実際に学んでいることを聞いた。将来について語ってもらうと具体的な目標が次々と出てくることに驚いたが、就活美人に入って2か月経ったころ詳細になったという。「アカデミーの一環である24時間合宿で自己・他己分析を行い、将来のビジョンを突き詰めました。将来、途上国の経済問題に関わりながら女性活躍の企画ができるキャリアを積み、30歳には海外で活躍、結婚・出産後も働きたいです」と話す。
若年層に広げたい就活美人のこれから
廣岡さんは2年間の専業主婦を経て社会復帰ができなかった経験を持つ。「結婚や出産を考えると女性は20代のうちに市場価値の高い人(稼げる人)になるべき。市場価値が高ければ、ブランクがあっても社会から必要とされる。結婚・出産後も“あなた”が必要だ、と言ってもらうために何を身に付ければ良いかヒントを与えています。今後は高校生もキャリアを学べる機会を創りたい」と語る。
3. 取材に応じてくれた(左)キャリア美人株式会社 代表取締役会長 廣岡絵美さん(右)青山学院大学3年生 佐々木仁紀さん
学生のうちから結婚・出産を踏まえたキャリアを考え企業を選ぶことは、女性が最短で自分のやりたいことを手にするキャリアアップにつながり、入社後の定着率の向上にもなる。就活美人が若手女子に提供するキャリア教育・サービスに注目だ。
取材・文/水沼 遥
―Review
キャリア志向という条件が事前にクリアされているため、イベントで互いの働き方の価値観が合うかを見極めるだけで良い。無駄な探り合いが減ることで学生と向き合う時間が増え、採用後のミスマッチを減らせる。